売却査定に「喝!」
こんばんは~
このところ悩ましいアイホームズです。
売却を検討しているお客様が多数おられます。
どこかの仲介会社さんに依頼して媒介契約を結び、買主様を探し、契約・引き渡しとなり、その売却活動が終了します。
ここ2年くらいでしょうか?
その販売状況にとても疑問を覚えます。
売主が業者の場合ですと、会社の期末だったり、その時々で、多額の値引きが行われることもあります。
今までの販売価格から200万、300万と値下げすることもありますし、新築一戸建てに至ってはスタートの販売価格から900万の値下げなんていう、とんでもない販売価格になったりすることも不思議ではありません。
あくまでも過去の話ですが、一般個人の方が売主の物件では、市場の価格相場を見て査定金額を提示して販売価格を決めますので、そうそう多額の値下げなんてまず有り得なかったのです。
ところが最近は、普通に200万の値下げや300万の値下げ物件をよく目にするようになりました。
ということは、最初の査定金額って何なんでしょうか?
今どきの売主様は何社かの不動産会社に依頼して査定をしてもらうというのが一般的かと思います。
では、売主様はどのようにして依頼する不動産会社を探しているのでしょうか?
昔だったら、地域の不動産会社やチラシが入ってくる不動産会社に声をかけるというのが普通でした。
ところが現在はネットの普及により、ほとんどのお客様が一括査定サービスを利用しているようです。
これが今回の問題点というか、テーマです。
ファーストコンタクトでは顔の見えない相手とのやり取り。
売主様からすれば、なるべく高く売りたいところ。
各不動産会社ではその媒介契約を取るために頑張って営業活動を進めます。
ここで問題点が生まれているのだと思います。
当社でも売却査定を行いますが、過去の売買事例を参考に、そして現在の市場相場を見て、ストライクゾーンを定め、その金額を基に売主様と販売価格を決めております。
ですが、この顔の見えない相手とのやり取りに於いて、各社の根拠のない査定合戦が行われていると考えてしまいます。
先日も知り合いの方が一括査定を申し込みまして、各社の査定書を拝見させていただいたのです。
私からすると、まあなんというずさんな査定なんでしょう。
5社の査定書の中で、まともな査定を出しているのは一社のみ。
あとは軒並み、相場よりも2割くらい高い金額を提示しておりました。
そんな金額での売買事例は過去にないです。
一体何を根拠にしたらそんな金額になるのでしょうか。
本来はその根拠を示すのが、査定書でもあるのですが、一見説得力のあるように見える査定書もよくよく解読してみると、その根拠と言える資料がなく、単に高い査定金額を提示するためのダマシのようなデータが記載されていました。
素人の方からすると、見抜けないというかよくわかりにくいですね。
このような状況になりますと、売主様はストライクゾーンの価格を提示している会社が、一番安い査定を出しているという認識になり、高く査定してくれた会社に売却を依頼することになるんですね。
ハイ。
分かりました。
だから平気で200万も300万も安くなってしまうのですね。
だって不動産購入を検討している買主さんだって、それこそ情報がたくさん探せる現在では、妥当な価格の検討を付けますよ。
そんなに高い物件には手を出しませんから、売主さんは値下げせざると得ませんよね。
営業マンはどんな会話にして値下げの提案を受けるのでしょうか?
そして売主様は高額査定に騙された感ってないのでしょうか?
車やバイクの一括査定と、不動産売却の一括査定とは全く性質が異なるものです。
車やバイクでしたら、その提示してくれた会社が買い取るのが普通ですよね。
ですから一番高い金額を提示してくれた会社に売却するでしょう。
不動産でも買取査定というものがありますが、ほとんどのお客様は買取ではなく仲介に出しますよね。
ですからあくまでも不動産の一括査定は、どのくらいで売れそうかという目安でしかないのです。
信用を第一にしなければいけないはずの不動産会社が、その目安を引き上げて提示してどうなのよ?
そのように私は考えてしまいます。
なので、当社ではストライクゾーンの提案をし続けますが、このような状況下では、もちろん案件が取れないわけで・・・
ジレンマと日々格闘しております。(^_^;)
この混乱している売却査定の業界が、早くまともな状況になることを期待してやみません。
ではまたっ!